映画と銃 コルトM1911

映画には様々な銃器が登場する

今回まとめるのは

 

アメリカ製の拳銃 コルトM1911M1911コルトガバメントとも)

 

パルプフィクション、シンシティ、アンタッチャブル

プライベートライアンプラトーン、などの作品に登場する

アメリカの代表的な拳銃である

 

コルトM1911

開発国 アメリ

装弾数 7発

使用弾数 45APC

開発年 1911

 

1889年アメリカ軍制式拳銃として採用されていたコルトダブルアクション

アーミーは、フィリピンでの暴動鎮圧で、ナタを振るって突進してくるフィリ

ピン人ゲリラに38ロングコルト弾を6発撃ち込んでも止められず

 

アメリカ軍兵士が斬られたという事例があり、軍用拳銃としての威力不足を指

摘されていた。

 

そこで銃器設計士であるジョンブローニングが1892年に設計したオートマチ

ックピストルをベースとして45ACP弾(Automatic Colt Pistolの頭文字)

 

という直径が大きく、マンストッピングパワー(敵を瞬時に打ち倒し行動不能

にする能力)に優れた弾を使用する新型軍用拳銃が開発されて1911年に制式化

(開発はサミュエルコルト)

 

M1911の制式番号を付与された

 

さらに1926年にはその小改良型のM1911A1も制式化されている

(”A1”というのは制式採用された後に一回改良された型という意味である)

 

ずば抜けた堅固性、優れた安全機構、大威力、という軍用拳銃としての三拍

子が揃った本銃は『ガバメント』(政府という意味から転じて官給品の意味)

の通称でも知られる

 

1985年にM9にバトンタッチするまで74年もの間、アメリカ軍に使用され兵

士達からは「ハンドキャノン」の愛称でも呼ばれた

 

アメリカでは今でも45ACPの威力の信仰者が多いようで、独自に45口径ハン

ドガンを使用している特殊部隊もある)

 

現在は特許が切れていることもあってか、コルト以外のメーカーからそっく

りなモデルが多く生産されている。

 

1911年にアメリカ軍に制式採用されているので第二次世界大戦ベトナム

争、などを扱った作品にはほぼ出てくる印象

 

また終戦後を舞台としたギャング、マフィア映画でもよく見かける。

 

日本ではモンキーパンチ原作のルパン三世で登場人物銭形警部が使用してい

る武器としておなじみである

 

 

 

 

 

 

 

 

 

映画紹介 トレマーズ

トレマーズ(1990)

監督 ロン・アンダーウッド

 

出演者 ケヴィンベーコン

    フレッドウォード

    フィンカーター

    マイケルグロス

    リーバマッキンタイア

上映時間 96分

 

アメリカの小さな町パーフェクション

 

そこでは人々は代り映えしない日常に愚痴をこぼしたり、冗談を言い合ったり

バーで談笑したりして日々を過ごしていた

 

しかしそんな町に地底を這う謎の生物が表れる、何もないはずの小さな町で彼

らは生き残る方法を探す

 

トレマーズは非常にユーモアのあるモンスター映画である。

 

冒頭からも牧歌的でゆったりとした風景が流れ、音楽もどこかカントリー調の、

のほほんとした感じである

 

主人公の青年は何もなさすぎるこの町に嫌気がさしており、毎日トイレの配管

を直したり、ゴミの収集の仕事をしている自分の現状に不満を感じている

 

調度、思春期の若者が、日々の平坦な毎日に退屈さを感じ、何か起きないかな、

近くで誰か殺されないかな、地震が起きて学校が倒壊しないかな、火事が起き

て嫌な奴の家が燃えないかな…などの不謹慎極まりない想像をするように…

 

しかしようやく町を出る決心をした若者バルの前には問題が立ちふさがる、地

中を這い、人を食らう怪物である

 

彼は町の住人と共に怪物と闘わなくてはいけない状況になるのだ

 

さて、本作の地底モンスターは面白い設定がある、まず彼らは地面の中は猛スピ

ードで動けるが地上では鈍い動きしかできない、獲物を捕食する時は必ず本体を

だす、目は見えなく、獲物が立てる音、振動で獲物の居場所を突き止める。

 

地面に近い獲物しか捕食できないので高い場所にいれば安全、しかし忍耐強く何

日も待ち構えているので、こちらもいつまでもじっとしているわけにはいかない、

などの面白い設定がある

 

これらの設定を上手く生かして、ハラハラする展開を演出したり、モンスターを

撃退したり、一時的に避難できる隙が生まれるのだ

 

これらのゲーム的なアイデアが画面にバラエティを出し、本人たちはいたって真

面目なのだが、それが画面の外から見ると独特な面白みを与えているように思え

 

人が捕食される場面はあるものの、過度な暴力描写は控えめな印象で作中バルと

地層学を研究しているロンダ(フィンカーター)とのロマンス、アール(フレッ

ドウォード)との親子のような軽口をたたきあう関係も作品のトーンを重くしす

ぎない要因となっている

 

作品を見終わったあとは、とてもモンスター映画を視聴したとは思えない爽やか

なラストと余韻を感じる。

 

このホラーとコメディの絶妙なバランスこそが本作がいまでも愛されている理由

なのかもしれない。

 

 

 

 

映画と銃 ベレッタM92FS

映画には様々な銃器が登場する

今回まとめるのは

イタリア製の拳銃 ベレッタM92FSM92Fとも)

ダイハード、マトリックス、リーサルウェポン、男たちの挽歌

など有名作を彩っている

 

ベレッタM92FS

開発国 イタリア

開発会社 ピエトロベレッタ

装弾数 15発

使用弾数 9ミリパラベラム

開発年 1988年

 

第二次世界大戦の後、イタリアの銃器メーカーピエトロベレッタ社

9ミリパラベラム弾を使用できる軍用拳銃の開発に着手していた

 

というのも先の大戦でドイツとは同盟国であったにもかかわらず

イタリアではドイツで主流の9ミリパラベラム弾を撃てる量産型軍

用拳銃が戦中には造られなかったからだ。

 

こうして1951年にベレッタM1951ブルガディアが発表された。

 

その後1970年にこのブルガディアをベースとして、軍用、及び武装

警察用にも対応できるダブルアクション機構を備える大型拳銃の開

発に着手し、1975年にM92として完成した。

 

そしてM92のサブタイプM92SB-Fアメリカ軍の次世代ピストルを

選定する1984年のトライアルに勝ち残り、M9としてアメリカ軍に

制式化された。

 

イタリアらしい曲線を主体とした優美なフォルムが特徴の一つであ

るが初期モデルには強度の不足によりスライドの破損事故が頻発した

 

(ベレッタ社は1989年以降に生産されたM92 シリーズすべてにスライド

後方を強化する改良を行っている)

 

その頃にはM92SB-Fの名称が長いので、M92と短縮されていたが、

撃鉄軸頭部を大型化し、万が一スライドが破損しても後方へ飛ばぬよ

う改修が施されたサブタイプが造られ、M92FS命名されたのであった

 

9ミリパラベラムをダブルカラム方式で15発装填でき、ハンマーをコッ

クしなくてもトリガーを引くだけで弾が発射可能なダブルアクション

機構を備えていることも多くの支持を得られた理由の一つと考えられ

るであろう

 

M92シリーズには、40口径S&W弾モデルのM96、ダブルアクション

オンリーのM92D、コンパクトモデルのM92センチュリオンなどがあ

る。

 

ちなみに筆者は男たちの挽歌チョウ・ユンファ

マトリックスキアヌ・リーヴスにあこがれて

 

東京マルイのベレッタを二丁購入し庭で乱射していたことがある

きっと同じ遊びをした諸君らも多いことであろう